伊那という素晴らしき地方都市
2007年4月7-8日
たった一週間前、僕は諏訪の帰りに伊那を素通りした。
もともとこの町にはソースかつ丼やローメンなど独特の食文化があり、訪ねてみたいとは思っていました。
そんな思いを熱くさせたのは、素通りして垣間見た伊那の町が、戦災に遭っていないと判別できたからです。
こういう町をぶらり歩きするのは案外楽しいんですよ。
伊那は中央アルプスと南アルプスにはさまれ、天気が良い日の眺望を想像するだけでも楽しいロケーション。
今回は、夕方からしとしと雨も降り、眺望の観点からはイマイチだったので、年内にも再訪するべき町でしょう。
中央アルプスを貫通する権兵衛トンネルの開通により、木曽も楽しみながら伊那に行くという、贅沢なルートも設定が可能となりました。
まずは、南木曾町の柿其渓谷に寄ります。
少しは花でも咲いているのかと思いきや、春の訪れは先の話のようで、日を改めて散策することにし、手前の二つの滝を見て戻る。
それから、木曽町(旧・木曽福島町)にある二本木温泉に、これまた先週に引き続き浸かりに行く。
目的は、濃度の濃い炭酸泉と「すんき蕎麦」
海から遠い御岳の麓、開田村では、「米は貸せども塩貸すな」と、言われるほどの貴重品であった塩。
よって漬物も塩を使わず乳酸発酵させた「すんき」で代用。
このすっぱい漬物の入った蕎麦が出汁と合い絶品な味付けに。
しかし、すんき蕎麦文化圏は驚くほど狭く、開田村以外には、
木曽路であっても木曽福島以北、鳥居峠以南の極小域。幻の蕎麦ですね。
それから、木曽路と別れ、伊那平に通じる権兵衛トンネルを利用します。
木曽と伊那は、土地の成り立ちから全然違う。
ともに、最も低いところに木曽川と天竜川が流れていますが、木曽はX字渓谷。稲作に向いた平坦な土地がほとんどない。
これと対照的なのは伊那平。いくつもの段丘があり、例えるなら広大な段々畑って感じです。
よって木曽は昔から米不足。凶作でなくても、米で一年を満たすことはできない。
蕎麦が盛んに食べられるのは代用食料という意味もあったのです。
ところが、山を越えた伊那には土地が広大に広がり、米も沢山とれるという。
木曽の村々は集まり、もともと人だけは通れた権兵衛峠を馬も登れるよう整備する。
この動きは伊那にも打診されましたが、妙に関わると中山道の宿場を維持する役も任されかねないと伊那側は消極的。
しかし、工事を続ける木曽側の動きに負けて、結局は伊那側からも整備する。
そんな権兵衛峠に、いつしか林道も整備され、昭和59年、再整備により国道361号線に昇格。
昇格といっても90分はかかる難所には変わりが無い。
それを激変させたのが権兵衛トンネル。現在は1/3の30分で行き来できる便利な時代になりました。
トンネルを越えると、伊奈平の向こうに南アルプスが。
この果てしなく続く下り坂は、燃費は向上するのですが恐怖でもあります。
エンジンブレーキは必須です。
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伊那の名物にソースかつ丼があります。
実は、僕は名古屋人ですが味噌カツは好きではありません。
この伊那のソースカツ丼は美味でした!
そもそも、事前に調べたのが良かった。
美味い料理屋は、一見したら営業しているの?って感じの店構え。
それを見極める目を養いたいです。本当に閑古鳥が鳴いていたら
どんな食材が提供されるか分かりませんし。
実に美味しかった。肉厚で照りのあるソースの絶妙なこと。
また食べに行きましょう!
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驚くほど小さな駅前ロータリー。
なにせ町一番の駅でも飯田線。
前に驚愕した中井侍の飯田線。
駅前で青年が一人、
ロードバイクを分解していた。
人それぞれに楽しみ方あり、
ですね。
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ソースカツ丼を食べてホテルにチェックイン。少しの昼寝のあと、二時間半伊那市街を探索。
遠くで太鼓の音が聞こえる。桜祭りです。
その音だけを目安に、細い道を歩き続ける。 |
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