交通社夫妻が催します
第一級の旅
唸る温泉、島根県。
2010年4/9-10-11

意気込みが違います。
金曜日の晩、会社終わって僕は待ち合わせの滋賀県は草津市へ。
地方都市で過ごす夜は誰よりも得意でしたが、
この日、夜の公園では花見の宴、なのにとても寒く一人の僕は急いで歩いて暖をとり、
歩き疲れたところで赤提灯へ。
人を待つ時間というより寒さ対策に店に入りました。
待つことどれくらいだったでしょうか??
日付変わる頃、交通社夫妻の車に、もう一人、親しいお友達も乗り込んで四人で出発です。

交通社夫妻との旅は年に何度かありまして
これは僕の最も楽しみとする企画の一つ。
何より、そのレヘルの高さは造詣の深さ、
豊かな湯の深みはこれからご紹介するとして
だって、お気楽なのですよ、平日の疲れは金曜の夜にもっとも顕著ですが
それは深い眠りを誘う。
グースカと寝て、朧気に見る高速は確か靄のなかでした。

粋な計らいとは、目覚めの湯。温泉津温泉。
鄙びた温泉街の味のある湯に目覚めもすっきり、
ようやく鳥取にいることを理解して、さて、世界遺産です。


石見銀山です。
なにせ誰よりも早い到着で、ゆっくり見て回ることができました。
見終わって、古い家屋でコーヒーを飲むとき、ようやく「第一弾」の観光客がそぞろ歩いていましたよ。
ところが僕にとっては石見銀山で最も印象的なのは、坑道でもなくよそ様の庭先、しばらくpcの壁紙にしていました。可愛いでしょ。

 
 
  桜が見頃でした。
このあと僕たちは島根県をぐるぐる湯巡りするのですが
一つ心に残るのは、その地形。

平野ではなく山岳地帯というと大げさで
でも山また山、その山は、どれもこれも稜線が穏やかな曲線。
尖ったり険しい山はなく、丘陵地帯がボリュームアップした感があります。

たぶん、古い地形だと思う。
新しい隆起や火山活動はなく、太古の昔の荒々しいものは
何万年の風雨で見事に研磨された大地。

大きな平野はないのですが、中部山岳地帯に見る荒々しさもない。
丸くて穏やかな山稜。どこまでも。

 
次に向かうは小屋原温泉のぬるい炭酸泉。

朝の「熱湯泉」とは対極のぬるい湯。
この見事な堆積物!!!
やはり、早い到着だったのでしょう。全館、ほぼ貸切の湯。
小さな内湯がいくつかあって、それは微妙に堆積や温度がちがって、「湯巡りin湯巡り」 楽しみました。
   
当地の穏やかな山の中でも最も「険しい」のが三瓶山。
この山をぐるりと一周するような感じで、次にたどり着いたのが
全くケシカラン!!!湯、三瓶温泉。
なぜケシカラン!!!と申すのかは、その堆積物の罪な勢い。
濃厚な湯は何度も訪ねていますが、なんという堆積物でしょう。
勢いある源泉に湯の成分もたっぷり。
ケシカランとは実に素晴らしいということ
もう笑いが止まりません。写真は堆積物が沈殿して透明度が高いですが
僕らが入ると、足元の深い堆積物は勢い良く噴き上がり、
湯は粉状の肌触りになるのです。

交通社の湯に対する造詣の深さは、
まさしくご一緒する者に驚嘆の思い出を添えてくれます。

どうやら、交通社夫妻の今回の旅は、
その堆積物でもって我々を喜ばしてくれる
そんな計らいを感じるのですが、
それを極めたのが、今晩のお宿。