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名古屋人の僕からすると、ヒヤムギと似て非なるもの。稲庭うどん。
ところがヒヤムギにはない妖艶な喉越しで、たいへんに美味でした。 |
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秋田で稲庭うどんを賞味したあと、今晩のお宿は新潟別院。
貫く高速は完備されておらず、一般道をすいすいと南下するのですが
これは東北の旅のどこでもいえることですが、人口の密度が疎。
おなじ田舎でも中部のそれは、
集落と集落の間は山道で、よって人が住んでいないのですが
東北は、山と山の間に広大な農地が広がっており、とにかく規模がデカイ。
そういう開けた感のある人口も疎な田舎。新鮮です。
山形では、初めての芋煮をいただく。
サトイモを煮込むのところがジャガイモと違って
歴史もあるのかと、そういう思いですが
南方のサトイモが山形でも育つ、そちらも驚きです。
煮込みが、赤味噌の味ではなく、こちらも驚き。
淡白な味の煮込みって、こちらは戸惑う味覚です。
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新潟に入り、本日〆の湯。西方の湯。
前回の新潟でも驚きましたが、油田のある新潟。
オイルを求めて湯はその副産物。
だから、我らが通常考える温泉とは全く別の系統。
色はコールタールを液体にしたもの。
そして油の、なんとも豊かな、鉄道で言えば枕木の香り漂う湯。
油井から飛び出す太古の成分の薄いところを温泉に回したと言うべきか。
新潟では、さらにお二人と合流して駅前で宴会。
ニヤニヤしながら西方の湯について聞く。
泥湯とは違って西方もまた脳天を劈く湯なのです。
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