マダム博物院特別企画展@
名碗の誉れ
大きさに関する統一表現 |
特大 |
両手で持ち上げるもの |
大 |
両手に大きく収まるもの |
中 |
両手に余裕で収まるもの |
小 |
片手に収まるもの |
極小 |
片手に小さく収まるもの もしくは指で摘まめるもの |
マダム宝
マダム緑黄天目 銘・若竹 (中)
現マダムの作品の中で唯一のマダム宝である、マダム緑黄天目 若竹。
考古学的価値は皆無な中、ただ単に美術的な価値でもってマダム宝までに登りつめた天下の名碗である。
黄瀬戸と織部の掛け合わせであるこの碗は、光の具合で趣きが大きく異なる。 |
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釉は全体にたっぷりと掛けてあり、薄造りの中にも重厚感がある。
現マダム作品の特徴でもある口縁部の強化はここでも見られ、1.5-1.8mmである。
同じ薄造りでも、1mm前後の口縁であると、軽妙な面持ちとなるのは否めず、
また焼成の歪みが如実に現れたりもする。
この碗が考古学的側面を排し美術でもってマダム宝に登りつめたのは、
造詣の美もさることながら、手ロクロ(マダム焼の全ては手ロクロ)作品でありながら
全くの均整でもって焼き上がった、稀にも寄るところが大である。
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黄瀬戸釉と織部釉のかけ合わせは、光の具合で若竹とは違った面持ちにもなる。
この碗は、全体に箆目整形の跡が美しいものの、
高台部を作る時、高台の周辺を削り、あえて、ここに弧の連続性を分断させ、
削り跡とあいまってその二重性は明瞭である。
口縁部を外に広げ、小ぶりな碗であるが流麗な大らかさも持たせている。 |
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高さ 58mm
径 114mm
高台部の径 37mm
口縁部の厚さ 1.5-1.8mm
重さ 129g |
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天目茶碗なので、これは喫茶用の茶を楽しむための碗。
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