マダム博物院特別企画展C
名碗の誉れ
大きさに関する統一表現 |
特大 |
両手で持ち上げるもの |
大 |
両手に大きく収まるもの |
中 |
両手に余裕で収まるもの |
小 |
片手に収まるもの |
極小 |
片手に小さく収まるもの もしくは指で摘まめるもの |
重要マダム財
マダム黒茶碗 銘・大納言 (大)
高さ 68mm
径 125mm
高台径 46mm
口縁部厚さ 1.5-2mm
重さ 147g
現マダムの作品群の中から、颯爽と現れた黒の碗。
その黒は深みがあって深遠で、釉の傾れで内に明るさを湛え、眺める姿は流麗そのもののである。
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均整のとれた黒碗は天目としては大型であるものの147gと軽量である。
薄造りは現マダムにおいても作陶の特性であるが、口縁の厚みは1.5-2mm、
また手にした感触は柔らかく碗の大きさを両の手全体で覚えるのである。
流麗な線は腰の部分のあえての彫り込みで世界を分断させてある。
この二つの弧をもつ碗は現マダムに見られる作風でもある。
また口縁部を意図的に外側に強く広げた造りは、流麗さの最たる個所でもあるが、
この技法でもって実際の大きさ以上に見えるのである。
一方、内側は、薄造り技法の仕上げの段階で削りが加えられてある。
外側が箆目整形の一枚板の景色に対し、内側の削り模様は、
手に持つ温かさとは相反する緊張感を醸し出している。
碗奥部には釉の溜まりが碧となす。
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